日本いも類研究会  ニュースレター  1997年3月13日 発行

No.3



■ばれいしょ新品種「根育29号」品種名募集

 北海道立根釧農業試験場でこのたび開発されたばれいしょ新品種の名前を皆さんから募集します。
 現在の名称:ばれいしょ「根育29号」


特徴:北海道の中標津(なかしべつ)町にある根釧農業試験場でアンデス地方の赤皮で疫病に強いばれいしょを母親、ばれいしょの根に侵入して養分を横取りするジャガイモシストセンチュウに強いばれいしょを父親として交配して作りました。花は大きく、美しい赤紫色で観賞用としても楽しめます。いもは小つぶで皮は淡赤色、中身は淡黄色です。煮くずれは少なめで、味は甘味が強いです(特に春先まで貯蔵したとき)。最大のセールスポイントは、葉を枯らし、イモを腐らせる「疫病」という病気に強く、農薬の使用量を大幅に減らすことが可能なことです(北海道が推進しているクリーン農業向き)。

応募方法
●FAXまたは電子メールでお申し込みください。3月21日の日本いも類研究会設立総会に参加される方は、応募用紙を直接担当者(千田圭一)にお渡しください。(試験場への電話でのご応募・お問い合わせは固くお断りします)。
FAXまたは電子メールには
1.品種名(1人3点まで)
2.名前に込められた意味(由来)
応募者の氏名、所属
連絡先住所、電話、FAX番号
5.e-mailアドレス(電子メールで応募の場合)
宛先: 根釧農業試験場馬鈴しょ科 千田圭一
     根釧農試FAX 01537-3-5329 / e-mail  BYS06163@niftyserve.or.jp
締め切り 平成9年3月23日のタイムスタンプのものまで有効
賞品 品種名に採用された場合:   ばれいしょ20kg(品種は未定)
    15個の候補に採用された場合:ばれいしょ10s(品種は未定)
    賞品の発送は平成9年秋の予定です。
 品種名の決定にあたっては、まず農業試験場で15個の候補名を選定して、農水省に提出します。そのあと農水省が審査会を開いて名称を決定します。15個の候補名に採用された方には、お知らせのメールまたはFAXをお送りします。連絡が来ない場合は選考から外れたとお考えください。なお、皆さんから応募された品種名候補は、外部に発表することはございません。
★注意★
農水省での品種の命名にあたってはいろいろ細かい決まりがあります。
・審査会での委員にふざけていると受け取られそうなものはダメです。
・すでに商標などとして登録されているものは門前払いされます。
・英語以外の外国語もダメです。
・作物名(俗名なども)が入ってもダメです(××いも、ジャガ×× 等)。
比較級、最上級を意味する名前。
・ひらがな、カタカナ、漢字は問いません(漢字のときは読み方を必ずつけてください)。
このほかにも細々と決まりがありますが、とりあえず上記の点を考慮しながら、すてきな名前を考えて応募してください。

根釧農業試験場馬鈴しょ科 千田圭一)



■ジャガイモ料理、加工品、デザートのデモンストレーション

研究室移転記念パーティメニューを中心に
 
 島松のばれいしょ育種研究室では育成品種の普及・消費拡大を目的としてジャガイモ料理教室やデモンストレーション、加工品の試作を続けてきたが、その集大成として移転記念パーティメニューをジャガイモを主役にしたものにすることを計画、2月25日の閉庁式の後実施した。参加者は83名、ボランティアの料理手伝い20名、報道関係者や途中参加者20名を含めて120人に別紙のメニュー、デザートを提供したが、すべて好評、レシピを求められたり、商品化の問い合わせを受けたものも少なくない。新聞報道も好意的、テレビは翌日、特集で放映した。
 
 以下、メニューを紹介
 
前菜
 
a.スモークポテト、キャビア・タラコ添え(ベニアカリ)
 レンジ加熱したいもを1pにスライスしてスモーク。香りと酸味があり、キャビア添えはきわめて好評。
b.フライドポテト、シーチキン・オリーブ添え(北海79号)
1pの厚さのスライスをフライ。
c.ベイクドポテト、サケの切り込み添え(キタアカリ)
 小粒の皮付きのベイクドポテトを二つ切りにしてトッピング、キタアカリのかすかな甘さが好評。
d.ポテトクラッカー、クリームチーズ・ハスカップジャム添え(コナフブキ)
すり下ろしたいもと等量の小麦粉、おろしたエダムチーズ、バター、ベーキングパウダーを適量。
薄くのばしてオーブンで焼く。やや堅いが香ばしくて好評。
e.チップスバラエティ(北海76号、島系575号ほか)
 肉色の違う3系統をスライス、千切りにしてフライ、塩味。軽くて好評。
 
サラダ(さやか、島系575号、島系578号ほか)
千切りにして軽く湯がき、水さらし、水きりをして冷やす。
和、洋、中のドレッシングとそれぞれに合ったハーブを好みに合わせて。
(木の芽、ネギ、セルフィーユ、ディル、香菜。)
 
 温まってしまったが意外に好評。


 
3.パン(島系575号のパパセカ)
試作では堅パンがよかったがなじみがないのでロールパンとした。(広谷製パン)

4.スープ(島系575号)
前日に作ったブイヨンにレモングラス、ディルの茎、剥皮したいもを入れて煮込み、シラントロを散らす。
いもの糖化(S.phurejaの特性)で甘すぎたがごく好評。
 
5.コロッケ(コナフブキ、男しゃくいもを2:1、ベニアカリ不足のため)
 ・肉入り: カレー味とした。
 サケ入り: トーバンジャ風味(味噌味のチャンチャン焼きにするつもりだったが、下ごしらえに時間
       がかかるので変更)。
 ・塩サケ入り: 材料の味が生かされていて好評(「若い土 No.2」で放映、日高三石町で生産計画中)。
 
6.冷麺(韓国、ばれいしょでん粉麺)
 北海道ではあまり普及していない。冷たくて辛みがありごく好評。(札幌マルゲン)
 
7.飲み物
 清里産のジャガイモ焼酎、北・東欧産のポテトスピリッツ、ドライビール。
 
8.デザート(島系575号、島系578号、そのパパセカ
 a.アイスクリーム
  試作を繰り返し、滑らかで風味のあるものができた。色もよく、商品化有望(デルフ食品)
 b.甘納豆


  市販の栗より色が良く好評(京都中村屋)
 c.グラッセ
  やや柔らかいが風味良く好評。
 d.ポテトヨーグルトムース
  さわやかな甘みがあり、黄色と紫の彩りもよくて好評。
 e.ポテトケーキ
  スイートポテトに似るが、風味はマロンに近い、好評。
 f.和菓子いろいろ
  栗のペーストのようでごく好評。
 
9.お茶
フレッシュレモングラスティ:初めて飲む参加者が多くごく好評。
 
10.容器
このパーティで使用した容器(中・小皿、どんぶり、コップ)はすべてポテトレー(ジャガイモでん粉製、釧路富士計器)を使った。熱いスープを30分以上入れておくと軟らかくなり、変形するが、全く支障はなかった。リレハンメルオリンピック、釧路国体で使われて話題になったが、まだ市販されていない。
 

北海道農業試験場ばれいしょ育種研究室長 梅村芳樹