Q  じゃがいもの芽が出ないのは、放射線照射を行っているからでしょうか?


 じゃがいもには休眠といって、収穫後、一定期間はどうしても芽が出ない「休眠期間」というものがあります。西南暖地向けの品種ではこれが短くて2カ月から3カ月弱、北海道などの寒冷地向けの品種ではもっと長くなります。

 ですから、収穫直後のじゃがいもをこの期間中に食べてしまえば、その時点では芽は出ていないはずです。しかし、休眠期間が明けると当然芽が出てきます。これを抑えるために低温で貯蔵するのですが、これにも限界があります。

 放射線処理というのは、芽が出ない程度に強度を抑えて照射を行うもので、昭和42年の食品照射研究開発基本計画に基づいて、じゃがいも、たまねぎ、米、小麦、ウィンナーソーセージ、水産練り製品、みかんの7品目について研究が行われました。

 この結果、昭和47年に「じゃがいも」のみが実用化されました。放射線照射自体は、FAOで健康上問題ないことが公認されていますし、諸外国では、たまねぎ、香辛料、生野菜、果実等でも実用化されています。

 現在、照射処理が行われているのは、北海道士幌農協の「士幌アイソトープ照射センター」のみです。処理量はわずかですし、販売に際しては処理方法を明示することが義務づけられています。

<参考>

  1. 放射線照射によって、食品の鮮度を落とすことなく、また、健康に害を与える化学薬品などを食品中に残留させることなく、食品を殺菌したり、発芽抑制できます。

  2. 一定線量以下の放射線で照射された食品は健全性(健康に影響を及ぼさず安全であり、かつ栄養素が損なわれていないこと)が確認されています。

  3. じゃがいもの発芽は、7〜15Kradの照射により、室温で8ヶ月程度発芽防止できることが判っています。