4)青枯病抵抗性検定試験

青枯病に対して、「花標津」は「男爵薯」より発病株率がやや低い傾向は認められるものの、抵抗性の区分では「男爵薯」並の弱と判定される。


表III-16  青枯病抵抗性検定試験成績(長崎県総合農林試験場)
─────────────────────────────────────────────────
       年次(平)     総合
                 発病株率(%)  腐敗   判   発病株率(%)  腐敗   判   発病株率(%)  発病    判 
 系統名         月 日  月 日  塊茎   定  月 日  月 日  塊茎   定  月 日  月 日  程度    定   判定 
 または品種名   11. 1  11.14  率(%)      10. 3  10.18  率(%)       9.24  10. 4  10.21  
─────────────────────────────────────────────────
 花 標 津       33.3   70.0   1.8   弱   20.7   79.3    64   弱   35.0   60.0   甚   やや弱  弱
 農林1号(標準)   0.0    0.0   2.2   強   11.1   48.1    89   強   50.0   50.0 やや少   中    強 
 男 爵 薯(比較)  60.0   93.3   2.7   弱   57.1   89.3    26   弱   87.5   枯凋   甚     弱    弱 
─────────────────────────────────────────────────
注 1)試験は長崎県総合農林試験場愛野馬鈴薯支場の青枯病常発圃場において秋作で実施した。
    2)「農林1号」を標準品種として用い、発病株率、発病程度、腐敗塊茎率、維管束褐変塊茎率等から抵抗
      性を判定した。
    3)「男爵薯」の青枯病抵抗性はばれいしょ種苗特性分類では“ごく弱”に区分されているので、「根育
      29号」の登録申請も“ごく弱”で行う。






5)粉状そうか病抵抗性検定試験

「花標津」の粉状そうか病に対する抵抗性は「チヂワ」より弱く、「男爵薯」並のごく弱と判定される。


表III-17 粉状そうか病抵抗性検定試験(長崎県総合農林試験場)
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        年次(平)     総合   
 系統名          罹病率  罹病度  判定   罹病率  罹病度  判定   罹病率  罹病度  判定          
 または品種名      (%)    指数              (%)  指数              (%)  指数           判定   
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 花 標 津        87.2   278.2  ごく弱   86.7   255.7  ごく弱   65.9   275.8  ごく弱  ごく弱  
 チ ヂ ワ(標準)   60.1   100    やや弱   39.5   100    やや弱   23.4   100    やや弱  やや弱  
 男 爵 薯(比較)   73.7   213.1  ごく弱   89.3   278.1  ごく弱   61.5   350.6  ごく弱  ごく弱  
 農林1号(比較)   77.1   163.1    弱     66.1   164.1    弱     27.9    84.1  やや弱    弱     
───────────────────────────────────────────────
注 1)試験は長崎県総合農林試験場愛野馬鈴薯支場の粉状そうか病常発圃場において春作で実施した。
    2)罹病度指数は下式によって算出した。
      罹病度=(被検系統・品種の発病度/被検系統をはさむ標準品種の発病度)×100
       発病度はそうか病抵抗性に準ずる。
    3)「チヂワ」および「男爵薯」の粉状そうか病抵抗性はばれいしょ種苗特性分類ではともに“弱”
      に区分されているので、「花標津」の登録申請も“弱”で行う。






6)そうか病抵抗性

根釧農試における汚染土壌を入れた枠圃場、および十勝農試、北見農試の抵抗性選抜圃場における調査の結果、「花標津」は罹病性品種「男爵薯」並に罹病することから、抵抗性は“弱”と判定される。


表III-18 そうか病抵抗性に関する調査成績(根釧農試、十勝農試、北見農試)
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     試験場                根釧農試                     十勝農試          北見農試                   
        年次(平)    
                 調査   罹病 発病   調査   罹病 発病   調査   罹病 発病   調査   罹病 発病   判定    
 系統名         塊茎数   率   度   塊茎数   率   度   塊茎数   率   度   塊茎数   率   度           
 または品種名            (%)                (%)                (%)                (%)               
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 花標津         50     80   29     73     54   17    287     58   23    214     68   22     弱      
 男爵薯           43     63   21     74     63   21  1,682     65   24    121     77   27     弱      
 紅丸             46     83   30     70     91   35     −     −   −     −     −   −     弱      
 Early Gem        26     60   19     −     −   −     41     38   10    123     26    6  (やや強)  
 Ackersegen       69     69   21    107     38   10    239     29    9    244     14    4  (やや強)  
 Norking Russet   21     49   12     53     23    6      8     16    5     −     −   −    (強)    
 アトランチック   −     −   −     −     −   −    159     45   12    114     28    8    (中)    
──────────────────────────────────────────────────
注 1)検定圃場は根釧農試は場内のコンクリート枠(2×2m)圃場、十勝農試は芽室町のそうか病発生圃場、
      北見農試は網走市のそうか病発生圃場で行った。枠圃場は罹病塊茎の表皮を散布し、pH6.5に調整し、
      萌芽後にビニールの屋根により雨水を遮断し乾燥を促した。
    2)区制は根釧農試、平成5年1区1株5反復、6年1区2株4反復、十勝農試1区5株4反復、北見農試1区6株3反復。
    3)塊茎ごとに下記の基準により発病指数を調査し、下式により発病度を算出した。
      発病指数 0:病斑なし      1:病斑面積率3%以上  2:病斑面積率4〜13%
                3:病斑面積率14〜25% 4:病斑面積率26%以上
      罹病度={Σ(階級値×当該塊茎数)/(調査塊茎×4)}×100







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