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ひとくちメモ ★☆★☆★☆★☆★☆
1)
宇宙ステーションのさつまいも
多彩な利用が可能なさつまいもですが、なかでも極めつけは宇宙での利用です。近い未来に、人類が宇宙に長期間滞在し、食料を自給自足する場合に、宇宙ステーション内で栽培する作物として、さつまいもが注目されているのです。葉も茎も食べられて廃棄物が少ない、炭水化物、ビタミン、ミネラルや食物繊維などの栄養成分がバランスよく含まれている、土がなくても水耕栽培によって狭い面積で短時間に効率的な生産ができる、様々な調理や加工ができ食べても飽きがこない、宇宙へ持っていかなければならない飲食料や酸素が減り予算も削れる、などがその理由だそうです。米国のタスキギ大学では、米国航空宇宙局(NASA)の委託を受けて、さつまいもなどの作物がどのように宇宙で栽培できて食料になるかを明らかにするため、宇宙環境に適した早期肥大性のさつまいもの開発、水耕栽培、加工食品の開発や廃棄物のリサイクルについて研究が進められているようです。
2)
さつまいもジュース
最初のさつまいもジュースは、平成9年4月に宮崎県川南町の宮崎県農協果汁(株)によって製造・販売されました。。そのジュースはオレンジと紫色の2種類で、原料のさつまいもは、(独)九州沖縄農業研究センターがジュース用に開発した「農林ジェイレッド」というβ-カロテンを含む品種とアントシアニンを含む「アヤムラサキ」です。残念ながらオレンジ色のジュースはニンジンジュースとの差別化が図れなかったため、製造中止になりましたが、紫のジュースは健康飲料「これおいも!?」として販売されています。ジュースはいもの搾汁液が50%で、宮崎特産の日向夏やりんご果汁をミックスしており、甘味料は使っていません。また、搾汁液100%の「アヤムラサキ」(ヤクルト本社)が九州限定で販売されているほか、「野菜生活100
紫の野菜」(カゴメ)などの野菜ジュースにも紫さつまいもの搾汁液がミックスされています。さつまいものアントシアニンがもつ肝機能改善効果や血液サラサラ効果などの機能性が明らかになり、さつまいもジュースのさらなる消費拡大が期待されています。
3)
さつまいもビール(発泡酒)
さつまいもを原料にしたビールやワインなどの醸造酒が販売されています。醸造酒は焼酎と違ってさつまいもが本来もつ紫や黄などの色素を生かした製品ができるほか、ポリフェノールなどの機能性成分も抽出されます。平成8年4月に「地発泡酒」が川越市に誕生しました。「小江戸ブルワリー・川越」です。ここの目玉商品は、「さつまいもラガー」。原料に地元のさつまいもを焼きいもにして使用して、アルコール度7%、少し甘みがあり、ビールとワインの中間のような味のする発泡酒です。小江戸ブルワリーでは、レストランから醸造プラントを観察しながら、料理と発泡酒を楽しむことが出来ます。鹿児島県の焼酎メーカーは紫肉品種を原料とした赤ビール、黄白肉の「コガネセンガン」を原料としたラガータイプの黄色ビール、焙煎した「コガネセンガン」を原料とした黒ビールなどを製造しています。また、宮崎県では「アヤムラサキ」を原料にした赤ワイン風飲料が販売されています。このような楽しい製品が増えると、さつまいもの需要も増えるのではないでしょうか。
4)
さつまいものフルコース
埼玉県の川越にさつまいものフルコースを食べさせてくれる店があります。昭和57年に開店した「いも膳」です。いまでは川越名物として定着し、毎日、大勢の方が「いも懐石」を注文していますが、開店にこぎつけ、軌道にのるまでは大変な苦労があったようです。社長の神山さんは、「さつまいも文化」の発信のために「サツマイモ資料館」を平成元年4月に開設し、世界のさつまいもの歴史や川越いもの歴史などを広く発信しています。
ホームページ:http://www.kawagoe.com/imozen/satsumaimo.html
5)
汎用いも類収穫機
同じいも類でありながら、さつまいもの作付面積はじゃがいもの半分以下の水準になっています。その理由の1つは、作業体系が機械化できないことです。生産費調査のデータから10a当たりで比較すると、じゃがいも9.2時間に対してさつまいも61.1時間と6.6倍になっているのです。特に、挿苗と収穫が問題です。この収穫作業の大幅省力化を図るために生物系特定産業技術研究推進機構(旧農業機械化研究所)が平成8年に「汎用いも類収穫機」を開発しました。
じゃがいもの収穫機をベースに改良したもので、さつまいも、じゃがいも、さといも等のいも類の掘り取りから茎葉処理、選別、収容までの一連の作業を行うことができます。現在のところ、皮むけが生じるために青果用に使用するのは難しいですが、加工食品用などには問題なく使えますので、大規模さつまいも栽培地域向けに普及が期待されています。
6)
中国のさつまいも『勝利100号』
戦中、戦後の食糧難を支えてくれたさつまいもの品種に沖縄100号という品種が有ります。昭和9年に沖縄県で初めて育成された品種で、本来は早掘適性があって、食味もかなり良い品種なのですが、他の地域では、なぜか食味がよくなかったのです。
けれども、収量が極めて多くて栽培もやさしかったので、全国的に栽培され、多くの人の命を救ってくれたのですが、同時に「いも嫌い」をたくさん作ることにもなりました。この沖縄100号が、戦後、中国の徐州甘薯研究所に渡り、「勝利100号」と名付けられ、その後の育種素材として利用されているのです。
7)
変わり種の紫いも
現在、日本には40以上のさつまいもの品種が栽培されていますが、中には変わり種がいくつかあります。たとえば、みかけは普通でも切ってみると中はきれいな紫色という品種があります。こうした紫いもには比較的肉色は薄いものの甘くておいしい品種と肉色が濃くて甘味が少なく食味が劣る加工用の品種があります。
種子島の在来品種である「種子島紫」は甘みが強く、蒸すとホクホクしてとても美味しいので青果用として好評です。また、沖縄の紅いもの「宮農36号」や「備瀬」も食味が良い品種です。平成14年に発表された青果用の紫いも「パープルスイートロード」の収量は「種子島紫」の1.5〜2.5倍で食味も「高系14号」並であり、今後の普及が期待されています。
一方、在来種の「山川紫」は、糖分が少なく食味は良くないため青果用としては不向きですが、肉色が鮮やかな紫色なので食用色素、ペースト、フレークに加工され、アイスクリームやいも飴などに利用されていました。この「山川紫」の血をひく「アヤムラサキ」が平成7年に発表され、現在ではこの「アヤムラサキ」が色素、ペースト、パウダーやジュースなど幅広い用途に使われています。その後、「アヤムラサキ」をさらに改良して「ムラサキマサリ」(平成13年)や「アケムラサキ」(平成17年)が育成されました。これらの品種は、収量性やアントシアン色素の量が優れているので、色素利用と加工原料のどちらにも利用可能です。
8)
さつまいもの機能性成分
【血液中のコレステロールを低下させる食物繊維】
さつまいもは数多くの野菜のなかでも特に食物繊維を多く含んでいます。この食物繊維には、一般に知られている便秘を解消させる作用だけでなく、血液中のコレステロールを低下させる作用もあります。また、血糖値をコントロールする働きもあり、現代人にとっては非常に重要な成分といっても過言ではありません。反面、過剰に摂取し過ぎると、鉄やカルシウムなどのミネラル分の吸収低下を引き起こすこともあるので、適量摂取が大切です。
【β-カロチンの抗ガン作用】
ベニハヤトなどの黄色みを帯びたさつまいもの中には、体内でビタミンAとして働くβ-カロチンが多く含まれています。このβ-カロチンをはじめ、緑黄色野菜やミカンなどに含まれている様々なカロテノイドは脂質抗酸化物質として生体膜を守り、ガン細胞の増殖を抑制する働きがあることが動物や細胞を使った実験で明らかになっています。免疫調査によっても血液中のカロテノイド濃度が高いほど発ガンリスクが軽減されることがわかっています。
【血圧低下に有効なカリウム】
さつまいもに含まれるミネラル分のなかで、とりわけ多く含まれているのがカリウムです。その量は、米飯が100g中27mgなのに対して、さつまいもは焼きいもにした場合、490mgと18倍も多く含まれています。カリウムにはナトリウムを排せつする作用があるので、血圧低下に効果的です。また、食物繊維のナトリウム吸着作用や便秘予防効果も加わるので、さつまいもは高血圧の予防食品として欠かせないものと言えます。
【美しさに磨きをかけるさつまいものビタミンあれこれ】
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ビタミンA |
成長を促進して、皮膚の乾燥を予防し、健康な皮膚をつくる。また、ニキビや浅いシワの治療を助ける作用もある。 |
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ビタミンB1 |
さつまいもに多く含まれているビタミンのひとつ。糖質の利用を助ける作用があり、不足すると疲労感が増す。 |
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ビタミンB2 |
成長を促進して健康な皮膚や粘膜を作る作用がある。ただし、さつまいもにはあまり含まれていないので、動物性食品とあわせて摂ることが必要。 |
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ビタミンC |
さつまいもには、りんごの10倍以上が含まれている。つやのある肌を保つために必要なコラーゲンの形成に主要な働きを果たすほか二キビの予防や傷跡の回復に効果がある。 |
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ビタミンE |
老化現象のもとになると言われる過酸化脂質が体内にできるのを抑制する働きがある。そのため、細胞の老化を遅らせ、若々しい肌を保ってくれる。 |
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「石焼きいも」というと素人にはなかなか作れないと思いがちですが、実は意外にカンタンです。用意するのはヤカンと小石。ヤカンは使い古しのダメになったもので良く、できればホーロー加工のものがベターです。小石をヤカンの中に敷きつめ、さつまいもを乗せて火にかけるだけのカンタンな方法です。弱火で40分程でアツアツホッカホカの石焼きいもが出来上がります。 |
(さつまいもの館東京店は、03-3580-8821)
〈交通のご案内〉
●JR有楽町駅より徒歩2分、地下鉄日比谷駅A4出口前
18)
さつまいもの館
平成5年3月、鹿児島一の繁華街・天文館の通称グルメ通りの一角にオープンしたさつまいもの情報発信基地。それが「さつまいもの館」です。鹿児島の特産品であるさつまいものイメージアップと消費拡大をめざして開かれたもので、館内では収穫直後の新鮮なさつまいもや、さつまいもを使ったお菓子や焼酎など、様々なさつまいもの加工品を300種類以上取り揃えて販売しています。さつまいものことなら、なんでもわかる情報発信基地といえるでしょう。紫芋なども扱っています。
〈所在地〉
892 鹿児島市東千石町6-28
[TEL]0992-39-4865 [FAX]0992-39-4862
ホームページ:http://www.satsumaimonoyakata.com/
Eーmail :imo@satsumaimonoyakata.com
〈営業時間〉
AM10:00〜PM7:30
毎週火曜日休館(原則として)