登録番号 | 農林認定 | - | |
種苗法 | - | ||
北海道 | (地域在来品種等) | (1994取消) | |
異名 | 北海1号(ホクイチ) (※北海道農試育成の北海1号ではない) |
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地方番号 | |||
系統名 | |||
系統番号 | |||
組合せ | 不明 (1948 E.J.Wheeler持参) |
花 | 草姿 | 塊茎 (北見農試?) |
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GHQのホイラ(E.J.Wheeler)が、昭和23年(1948)にアメリカより持参したもので、両親関係は不明です。「北海1号」あるいは「ホクイチ」などと呼ばれることがありますが、北海道農試育成の「北海1号」とは無関係です。
昭和37年(1962)に北海道で「北海1号」が1,094ha作付された記録が残っていますが、これも「529-1」のことと思われます。奨励品種決定調査の結果、奨励品種には認定されなかったので、正規に採種は行われることなく常呂町で自家増殖しながら細々と作り続けられてきました。平成14(2002)年に常呂町農協が申請していた原原種の増殖が承諾され、平成18年(2006)には5ha作付けされていましたが、現在は増殖は中止されています。
そう性は中間型で、茎長は「男爵薯」よりやや長い中に属します。茎の太さは中、茎翼は直、茎色は緑です。葉色は緑、小葉の形は広く、大きさは大です。花色は白く、数は少ない。いもはやや長球形で皮色は白黄、表皮の粗滑は中です。目はやや浅く、肉色は白です。
枯凋期は中早生です。いもの数は「男爵薯」よりやや少なく、上いも平均一個重は大きく、上いも重は「男爵薯」並です。
ジャガイモシストセンチュウ抵抗性はありません。疫病抵抗性遺伝子R1を保有しますが、圃場抵抗性は弱く「ワセシロ」程度の罹病をみます。塊茎腐敗抵抗性は弱で腐敗には注意が必要です。そうか病抵抗性は「アトランチック」並の中です。褐色心腐、中心空洞及び二次生長の発生は認められません。
澱粉価は「男爵薯」より低いです。剥皮褐変がなく、水煮黒変も少なく、煮くずれもありません。大粒で煮くずれが少なくおでんに適するとして、主として関西に販売されているようです。
田口啓作.“終戦後本邦に取入れられた馬鈴薯品種とその特性”.農業及園芸.28(12):1393-1395 (1953)