エスペランサ ビオレータ

登録番号:【種苗法】第5548号 (1997. 3. 19登録 2004. 3.20取消)



(1)来歴

 十勝農業協同組合連合会で、平成元年(1989)に北海道農試から入手したばれいしょ近縁種(品種不詳:本品種の形態からS.phurejaの可能性が高い)の自然結果種子より、翌年に実生個体を養成して「インカの星」を交配し、選抜、育成した花の美しい観賞用品種です。平成4年に育成を完了し、その翌年に種苗登録を出願、平成9年(1997)3月に種苗登録されました。エスペランサ(esperanza)はスペイン語で「希望」、ビオレータ(violeta)は「スミレ色」を意味します。
 道県の奨励品種ではありませんが、地域在来品種・民間育成品種として原原種の配布を受け、北海道十勝管内で種いもの増殖が行われています。

(2)形態的特性

 そう性はやや直立型、個重型・個数型の別は個重型、幼芽の色は赤紫、太さはやや太、茎の長さは短、太さは中、茎翼は波、茎色は緑で赤紫の斑紋が入り、分枝数は多である。萌芽時の葉色は紫、葉色は濃緑、頂小葉の形はやや細、大きさはやや小、小葉の形は中間、大きさは小である。花の数はごく多、がくの色は帯赤、花の大きさはやや大、花冠の形はやや鈍角、花色は鮮青味紫(JHSカラーチャート8306)、葯の色は黄、葯群の形は正常、花柱の長短は高である。ふく枝の長さはごく長、いもの長短はごく長、いもの形が長楕円形、皮色は黄褐で目周囲と斑紋状に淡赤が入る。表皮の粗滑は中、目の数はごく多、深浅はごく深、肉色は白である。観賞用品種である。



関連Web

ばれいしょ品種の形態及びウイルスの病徴(2) (独立行政法人種苗管理センター


ジャガイモ品種「エスペランサ ローハ」、「エスペランサ ビオレータ」ジャガイモ博物館(浅間和夫氏による解説))

■馬鈴薯 エスペランサビオレータ (十勝農協連




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