北海40号

地方番号:北海40号
島系451号
55045-12

(1)来歴

 昭和30年、北海道農業試験場作物第一部畑作物第2研究室において、「男爵薯」より熟期が若干早い早生で多収・低でん粉価の「北海12号」を母、アメリカから導入された「Cherokee」を父として交配して選抜されたものです。昭和37年(1962)年に「北海40号」として、府県向き生食用をねらって関係府県農試において試験を実施し、適否を検討しました。農林登録されることはありませんでしたが昭和40年頃山形県において飼料用の奨励品種に採用され、昭和43年(1968)には26ha作付されています。

(2)形態的特性

 茎長は55cm前後でやや短い。そう性は開張型で、葉色はやや淡く、茎は緑色で茎翼は直です。花色は白で数は極めて少ない。
 いもは扁球形で大きい。皮色は黄白で、目の深さは中で目数は少ない。外貌、粒ぞろいとも良好です。肉色は白い。

(3)生態的特性

  萌芽はやや遅れますが、その後の生育は整一です。熟期は「男爵薯」より約10日遅い中生です。早生の「男爵薯」に比べ塊茎の肥大が早く、8月初めの早掘り収量が多い。枯凋期後の収穫における収量も「農林1号」より多いが、澱粉価は12%程度と低い。

(4)病害虫抵抗性

 疫病には比較的強い。わずかながら中心空洞がみられ、時には冠部亀裂を生ずることがあります。

(5)品質特性

 肉質は粘質で、食味はやや劣ります。



文献

佐藤正人、西部幸男.“寒地作物遺伝資源情報 第3号 ばれいしょ 北海40号”.北海道農試研究資料.29,57-60(1986)




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