ベニコマチ(農林33号)


(1)来歴
 農林省農事試験場四街道試験地(千葉県四街道市)で育成されたもので、昭和50年に命名登録された。

(2)形態的特性
 イモの皮色は紫赤から紫紅で美しい。肉色は黄、粉質で繊維が少なく、食味がきわめてよい。

(3)生態的特性
 萌芽性もよく育苗は容易である。晩植適応性・耐肥性は高いほうである。イモの肥大は紅赤より早いが、高系14号より遅く、収量も中程度である。

(4)病害虫抵抗性
 土の軽い洪積台地に適する。ネグサレセンチュウには中程度の抵抗性をもつが、コクハン病、ネコブセンチュウには弱い。

(5)栽培上の注意
 またツルワレ病にはとくに弱いので、同病の発生する畑は避ける方がよい。

(6)用途
 食用品種である。