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(1)来歴
高でん粉でネコブセンチュウに強い「九系708-13」と、国内品種の優良遺伝子を集積した「S684-6」
の組合せにより九州農業試験場で育成されたもので、昭和60年に命名登録された。品種名は豊かな収穫を呼ぶ白い「いも」の意味。
「白豊」、「Shiroyutaka」
(2)形態的特性
いもの形伏は紡錘形で整っており、条溝が少しみられる。皮色は黄白色で頭尾部にわずかに紅色を帯び、肉色は淡黄白色である。
(3)生態的特性
萌芽性は良く、育苗は容易である。早堀り適応性が高く、鹿児島県ではコガネセンガンに比較して標準栽培で20%、早堀栽培で10%多収である。でん粉歩留りはコガネセンガン並で、でん粉粒子の大きさ、白度はともに同品種を上回る。
(4)病害虫抵抗性
黒班病とネコブセンチュウに強く、ネグサレセンチュウにもやや強いが貯蔵性は中程度である。
(5)栽培上の注意
(6)用途
南九州を中心とするでんぷん原料用。平成7年の栽培面積は約5千ha。