コナホマレ(農林52号)


(1)来歴
 極高でん粉・多収の「ハイスターチ」と「九系82124-1」の組合せにより九州農業試験場で育成されたもので平成12年に命名登録された。品種名は、でん粉収量が非常に多い品種ということを表す。

(2)形態的特性
 いもの形状は短紡錘形、大きさは中で、揃いの程度は「コガネセンガン」なみである。皮色は淡褐で、肉色は淡黄白である。

(3)生態的特性
 萌芽性は「コガネセンガン」なみの中である。草勢はやや強で、茎の太さはやや細、茎長はやや長である。葉色は緑、葉形は心臓型である。蒸しいもの食味は「コガネセンガン」に比べ非常に劣る。貯蔵性は「コガネセンガン」なみのやや難である。

(4)病害虫抵抗性
 サツマイモネコブセンチュウ抵抗性はやや強、ミナミネグサレセンチュウ抵抗性は中で、ともに「コガネセンガン」より優れる。黒斑病抵抗性は中〜やや弱である。

(5)栽培上の注意

(6)用途
 でん粉原料用。奨励品種に採用した鹿児島県では、主力品種である「コガネセンガン」に比べ、いも収量が高く、でん粉歩留も2〜3%高いため、単位面積当りのでん粉収量が30〜50%多い。