浦和市に幹書房という出版社がある。埼玉県各地のガイドブックなどを出している所で、今秋にはその一つ、『川越見て歩き』も出るという。
ここの編集長は女性で高知出身の竹内和子さん。おイモが大好きという人で、川越出張の帰りなどによく寄ってくれる。今日も顔を見せてくれたので、「女性はどうしてそんなにおイモが好きなの?」と聞くと、こういうことだった。
「女性の好きなものはイモ、クリ、ナンキンね。いつもそう聞いているとその気になっちゃうのよ。サツマイモも好きだけど、クリもカボチャも好き。どれもホクホクであまいのがね。女はあまいものが大好きなのよ」

 主婦と生活社の『栄養学おもしろ事典』(昭和5十8年)にも、それを裏付ける記事がこうある。
「さつまいもを好む男性は少ないが、女性は嫌いという人より、好きだという人のほうがなぜか多い。これはひとえにさつまいものあの甘さによるものではなかろうか」