日の丸二号

(6) 日の丸二号 (樺試育第二一六一号)

 本種は本所に於て人工交配法により育成したる耐病性品種にして「日の丸一号」と同じ交配組合せに係る第一代雑種中最も豊産なりし第22系統を改称したるものなり。本島の風土に恰適す。
 本種の特性は母系の「樺在来一号」に類似し,薯塊の形状も楕円形にして扁平,一般に大形なり。表皮は淡紅色にして,其の断面に赤色のリングを生ず,リ ングの内部も亦赤色を呈するもの多し。耐病性の中熟種にして食味佳良,其の収量は特に豊多なり。澱粉含有率15.4%に達し,澱粉製造用及煮食用に適す。
 開花期は8月上旬,収穫期は10月上,中旬なり。



文献

進藤省三・渡邊保治 主要農作物優良品種の解説 樺太庁中央試験所彙報 第32号 第1類(農業)第12号 (1938)  【北海道立文書館蔵】






じゃがいも品種詳説 TOP