登録番号 | 農林認定 | − | |
種苗法 | − | ||
北海道 | (地域在来品種等) | ||
地方番号 | 北海50号 | ||
系統名 | 島系484号 | ||
系統番号 | 62005-17 | ||
組合せ | 男爵薯×USDA X96-56 (1962 北海道農業試験場) |
花 | 草姿 | 塊茎 (中央農試?) |
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昭和37年(1962)に北海道農業試験場作物第一部畑作物第2研究室において「男爵薯」を母、「96-56」を父として交配し、翌年より選抜を開始し、昭和44年(1969)には「北海50号」として品種としての適否を検討してきたものの、試験中止になったものです。
早生で早期肥大性に優れており、いもの外観も良いので、試験中止後も函館市や共和町、恵庭市などで独自に栽培が続けられ、平成15年に地域在来品種として増殖が認められました。渡島、石狩地方を中心に、全道で200ha弱作付けされています。
そう性は中間型で、「農林1号」より開きます。茎長は「男爵薯」並ですが、茎数はやや少ない。茎色は緑で部分的に紫色を帯びます。萌芽時の葉色は紫を帯びた緑色で生育が進むと緑色になります。小葉の大きさはやや大きく、幅もやや広く淡緑色です。花は白色で、花数は少ないですが、稔性のある花粉を少程度生じます。
いもは球形で、いもの着生は「男爵薯」よりわずかに疎です。形のくずれはなく粒ぞろいは極めて良く一個重も大きい。皮色は淡黄白色で、ややネットがかかりますが、目は浅く外観は良い。肉色は白い。
休眠は「男爵薯」程度でやや長い方です。枯凋期は「男爵薯」並の早生です。生育後期の倒伏は「男爵薯」より多く、栽培条件によっては倒伏後に地上部の二次生長がみられることがあります。
いも収量は「男爵薯」と同程度か上回ります。肥大が極早いので早掘り収量は常に上回ります。肥料反応は高く、多肥栽培による増収率は「農林1号」より大きい。澱粉価は12〜14%で「男爵薯」より低い。
ジャガイモシストセンチュウ抵抗性は持っていません。疫病抵抗性遺伝子R1を持ちますが、感染後の経過は「男爵薯」と同程度です。塊茎腐敗抵抗性は「農林1号」より弱く「男爵薯」並です。軟腐病抵抗性は「男爵薯」並です。ウイルスに対する抵抗性はなく、Yモザイク病に対する反応はれん葉症状を示します。
肉質はやや粘質で煮くずれは少なく調理後黒変は認められません。食味は中で「男爵薯」、「農林1号」よりやや劣ります。