岩手4号


岩手4号(塊茎)

(1)来歴

 「ベルギー丙」を母、「根室紫」を父として交配し、岩手県農事試験場で育成された品種です。昭和8年(1933)から一般栽培に移されました。昭和11年(1936)には岩手県で101ha栽培され、昭和28年(1953)まで岩手県の奨励品種でした。

(2)特性

川上幸治郎.“馬鈴薯の栽培及利用”.大日本農会.(1939) p.72
 岩手県農事試験場育成種でベルギー丙と根室との交配種である。ヴアイラス病抵抗性強く豊産なるを特長とする。薯は比較的小粒となり易き傾向があるが,黄白色,卵形にして澱粉に富み,粉状度特に高く,主食用に最も適する。反当収量,澱粉含量共に多く反当澱粉収量及び乾物収量特に多く又工用・飼糧用にも適し,3種用途に対する兼用種である。


川上幸治郎.“馬鈴薯通論”.養賢堂.(1948) p.60
 岩手県農事試験場育成種である。ベルギー丙と根室との雑種である。ヴァイラス病に強く,採種が簡単に行われる。薯は小粒となり易い。薯の色は黄白,卵形。デンプン含量高く,粉状度は特に高い。又乾燥のときの歩止りが高い。食用,工用,飼料用のいずれにも適する。


文献及び関連Web

岩手県農試.“馬鈴薯「岩手四号」の特性”.農及園.8(5):1317 (1933)

川上幸治郎.“馬鈴薯の栽培及利用”.大日本農会.(1939)
川上幸治郎.“馬鈴薯通論”.養賢堂.(1948)



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