ステルケライヘ第1号


原品種名:Starkereiche 1

(1)来歴

 原品種名を「Starkereiche Nr I」といい、ドイツにおいて「Alma」を母、「Model」を父として人工交配を行って育成された品種です。
 昭和14年(1939)に農林省がドイツより輸入したものを島松馬鈴薯試験地で分譲を受け、昭和16年(1941)以降道内各地において品種試験を行った結果、昭和20年(1945)年に釧路地方の太平洋沿岸地帯における限定優良品種に決定しました。

(2)特性

 熟期は中生で、茎長は中位、そう性は直立型です。茎色は緑色で、葉は濃緑色です。花は淡赤紫色で花弁の先が淡い。いもは楕円形で皮色は淡褐色で表皮は滑らかです。目はやや浅く、粒ぞろいも良好。肉色は白い。原品種名が示すように、でん粉含量が多く、また病害に強い品種で、疫病の害が少なく北海道の釧路地方のような疫病の発生の多いところに作るのに適した品種でした。粉質で食味も良いので、食用兼澱粉原料用として適していました。



文献及び関連Web

北海道立農業試験場 (1952).「16 馬鈴薯」 『主要農作物優良品種の解説』.pp.153-167

Starkereiche 1 (European Cultivated Potato Database)





じゃがいも品種詳説 TOP