柳川白

(1)来歴

 福岡県の旧柳川藩主立花家の農場から広まったものです。
立花家農事試験場が、アーリーローズ、アーリーグッドリッチ、スノーフレークの3品種を栽培し、このうち2品種を交配して育成されたとされています。
 明治から大正、昭和の初めにかけて、ばれいしょは福岡県山門郡の特産品の一つで、「柳川白」は山門郡のばれいしょのブランド名のようになっていました。“いつまでもジャガタラなんぞと言うのはやぼよ。わたしゃ山門に帰化のもの、柳川四郎(柳川白)と名を変えて、身を粉にするのも国のため、サノサー” … 柳川白をPRする俗謡も流行ったようです。山門郡のばれいしょは海外にも販路を伸ばし、昭和8年には大連、その後、シンガポールや香港、ハノイにも出荷されるようになりました。
 増産が進むにつれて、種いもを北海道から移入するようになり、「柳川白」の栽培は衰退していきました。

(2)特性

 早生、長形のいもで、断面は扁円です。表皮も肉も暗みのある白色で、目は浅い。収量が多く、品質も良いとされていました。


広報 やながわ 2011年6月1日号 (柳川市
やもけんのブログ(柳川物語研究所) 2012年5月23日



じゃがいも品種詳説 TOP