ミナミユタカ(農林34号)


(1)来歴
 農林省九州農業試験場で育成されたもので、昭和50年に命名登録された。

(2)形態的特性
 イモは紡錘形、皮色は黄褐、肉色は淡黄である。

(3)生態的特性
 冷床では萌芽がやや不揃いとなるが、伸長はよく萌芽数も多い。ツルは伸長型で繁茂する。でんぷん含量はコガネセンガンよりやや低い。

(4)病害虫抵抗性
 コクハン病抵抗性は中、ネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウには強い。貯蔵性はきわめて優れている。

(5)栽培上の注意
 イモの肥大は遅いが、生育末期まで肥大が継続するので、九州南部の暖地ではきわめて多収である。晩植えや、やや冷涼なところでは充分に能力が発揮できないことがある。

(6)用途
 南九州で多収のでんぷん原料用品種である。