ベニハヤト(農林37号)


(1)来歴
 アメリカ産カロチン品種「Centennial」と多収でネコブセンチュウ・ネグサレセンチュウに強い「九州66号」の組合せにより、農林水産省九州農業試験場で育成されたもので、昭和60年に命名登録された。品種名は「隼人藷」に勝る皮色と力ロチン含量の意味。
「紅隼人」、「Benihayato」

(2)形態的特性
 いもの形状は紡錘形で整っており、皮色は赤紅色で肉色はあざやかな燈色である。栽培品種中では最も力ロチン含量の高いグループに入る。

(3)生態的特性
 萌芽性は良い。収量性は育成地では標準栽培で高系14号より30%程度優るが、鹿児島県では低収で隼人藷とほぼ同等のいも収量である。

(4)病害虫抵抗性
 黒班病の抵抗性は中程度でネコブセンチュウには強い。ネグサレセンチュウに対しても中程度の抵抗性を示す。貯蔵性は中程度である。

(5)栽培上の注意

(6)用途
 加工食品用。スイートポテトチップやスイートポテトマッシュに使用すると、製品は鮮やかな橙色を呈し、非常に美しいので、ゴールドマッシュ用として期待される。