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(1)来歴
高アントシアンでいもの外観・形状に優れる「九州109号」と低糖で外観がよく多収の「サツマヒカリ」の組合せにより九州農業試験場で育成されたもので、平成7年に命名登録された。品種名は食品に美しい紫の彩りを添える品種であることを表す。
(2)形態的特性
いもの形状は長紡錘形で揃いはよくない。条溝条や裂関はないが、皮脈が少し発生する。いもの皮色は暗赤紫で、肉色は濃紫である。
(3)生態的特性
萌芽性は中程度である。育成地における上いも重は「高系14号」や「九州109号」を上回る。塊根に含まれるアントシアン量の指標となる色価は「九州109号」の約1.5倍であり、極めて高い。
(4)病害虫抵抗性
育成地ではネコブセンチュウにはやや強く、ミナミネグサレセンチュウには中程度の抵抗性を示す。貯蔵性は高系14号並である。
(5)栽培上の注意
(6)用途
食品加工用。天然色素抽出用、ぺ−スト用、パウダー用、醸造用などに適する。