馬鈴薯農林2号

登録番号:ばれいしょ農林2号 (1945.4)
系統名 :島系3号
系統番号:3701-28



(1)来歴

 昭和12年(1937)に北海道農事試験場本場において、「男爵薯」を母、「ペポー(Pepo)」を父として交配した種子を、翌年に同場島松馬鈴薯・玉蜀黍試験地における農林省指定酒精原料作物試験地(品種登録時には北海道農業試験場島松馬鈴薯試験地に改称)に配付し、以降選抜を重ねたものです。昭和20年(1945)に「馬鈴薯農林2号」として登録されました。
 北海道と山梨県が奨励品種に採用し、全国では昭和31年(1956)に春作として697ha作付され、北海道でも昭和27年(1952)に約260ha作付されていましたが、昭和34年(1959)に優良品種から廃止されました。
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(2)形態的特性

 そう性は中で、茎長は中位で草勢が強く、茎数はやや多い。花は紫色で花弁の先は白い。
 ふく枝がやや長く、いも着は密ではありません。いもは扁球形で皮色は淡黄白色です。目が浅く外観は良好です。

(3)生態的特性

 萌芽が早く、初期生育が旺盛です。いもの着生も比較的早くから始まり、肥大も速いので早掘り用品種としても利用可能です。開花期は「Pepo」より早く「紅丸」より遅いですが、枯凋期は「紅丸」や「Pepo」より早い中晩生です。
 いも数が多く、大いもは比較的少ないが、屑いもは少なく粒ぞろいは良好です。いも収量は「Pepo」より多く「紅丸」にほぼ匹敵し、中晩生種としては多収です。澱粉価は「Pepo」や「紅丸」より高い。年による収量の変動が比較的大きい傾向があります。

(4)病害虫抵抗性

 疫病抵抗性は「紅丸」よりやや強く、ウイルス病にはそれほど弱くありませんが、ストリーク及びモザイクに比較的弱い。「ペポー」と同様に二次生長が発生しやすい。褐色心腐が発生しやすく、裂開もしやすいため商品価値が著しく低下する欠点もあります。輪腐病に侵されやすく、青枯病にも弱い。

(5)品質特性

 澱粉粒子も比較的良好で、食味も良いので食用及び澱粉原料用として適しています。

(6)栽培上の注意

 比較的冷涼な気候に適しますが、乾燥気味の気候、土壌においてもよい生産をあげ、低暖地よりむしろ高原などに適したものと思われます。
 暖地においても比較的良い成績を示し、「男爵薯」に劣らない場合もあります。

育成従事者

田口啓作、鈴木美代七、西村昌造、和田忠男、江口俊一、徳本尚史、関山治男




文献及び関連Web

ばれいしょ農林2号 (命名登録品種データベース


農林省農業改良局研究部.“甘藷、馬鈴薯の新品種(其の一)”.農業改良技術資料41.(1954.3)

北海道農業試験場.“馬鈴薯新優良品種「馬鈴薯農林二号」及「馬鈴薯農林三号」の特性”.北海道農業試験場時報.197:1-8
田口啓作,佐藤亮.“馬鈴薯新優良品種「馬鈴薯農林二号」及「馬鈴薯農林三号」”.北農.13(1):4-11 (1946)





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