登録番号 | 農林認定 | − | |
種苗法 | − | ||
北海道 | (地域在来品種等) | ||
原品種名 | Prevalent | オランダ Kweekbedrijf Prummel | 1966 |
地方番号 | (S891) | (輸入品種等選定試験における番号) | |
系統名 | − | ||
系統番号 | − | ||
組合せ | Ambassadeur×Lomann M54-106-1(オランダ) |
花 (北見農試) | 草姿 | 塊茎 (北見農試) |
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オランダのKweekbedrijf Prummelが「Ambassadeur」を母、「Lomann M54-106-1」を父として交配して、1966年に育成した品種です。
昭和61年(1986)にホクレン協同組合連合会と北海道澱粉工業協会が共同でオランダのアグリコ社から同品種の塊茎を取り寄せ、検疫輸入しました。平成元年(1989)から平成4年(1992)まで北海道のばれいしょ輸入品種等選定試験に供試し、澱粉原料用品種としての適否を検討してきましたが、同年より試験を開始した「アスタルテ」に比べると、澱粉価、澱粉収量ともやや劣っており、澱粉の品質も劣っていることから、「アスタルテ」を奨励品種に決定し、本品種の試験は中止となりました。しかし、生食・加工用の特産ブランドとして市場・実需者ニーズが見込めるとして、平成11年(1999)にJA斜里町が申請した原原種の配布が承諾され、現在200ha程度作付けされています。
茎長は「紅丸」よりやや長い。花色は濃紫で先白です。いもの形は球形、皮色は淡黄で、芽はやや浅い。肉色は淡黄です。
休眠期間は「紅丸」よりやや短い。初期生育は「コナフブキ」並で「紅丸」よりやや遅い。枯凋期は「紅丸」よりやや遅い。
上いも数は15〜18個で「紅丸」より多く、一個重は「紅丸」より小さい。上いも重は「農林1号」及び「紅丸」並かやや少ない。澱粉価は17〜19%で「紅丸」より2ポイント以上高いですが、「アスタルテ」や「コナフブキ」より低い。澱粉収量は「紅丸」並かやや多い。
ジャガイモシストセンチュウのパソタイプRo1に対して抵抗性です。疫病抵抗性遺伝子R10を持ち、北海道における輸入品種等選定試験では無防除でも疫病が発生することはほとんどありませんでしたが、抵抗性が破られれば通常の罹病性品種と同様に罹病する可能性があります。オランダでは、PVX及びPVAに強いとされています。
調理後黒変が少ないので、放冷後の肉色は良い。肉質は粉質で、マッシュ等に向きます。澱粉価が高いので、「つぶし」加工時に歩留りが高いことが期待できます。煮くずれしやすいので、形を残す煮物料理等には不向きな面があります。