美味しいイモを収穫する栽培のコツ
涼しくてやや痩せた、乾いた土地で美味しいジャガイモが穫れます。暑くて肥沃な(肥料の多い)、湿った土地では良いイモは作れません。量よりも質を望まれる方は次の点を注意して下さい。
日当たりの良い、やや乾いた痩せ気味の畑を選びます。湿気った土でしたら20~30cmの高畦栽培、野菜の良くできる肥えた土でしたら窒素肥料やカリ肥料を控えて下さい。
堆肥や鶏糞は生育を遅らせ、水っぽいイモになりやすいので使わない方が良いでしょう。肥料は元肥(植える前に入れる)とし、追肥はしないこと。
種子イモは大きめに切って植えます。 一片が40g位、小さいイモは切らずに、中イモは二つ、大きなイモは4つに切ります。切るときには、目が集っている頂部を通るように縦に切ります。植える3日前には切っておきましょう。切ってすぐ植えると腐ることがあります。
植える深さは5cm位、少し伸びてから培士(土寄せ)して30cm位の高さの畦を作ります。畦幅は70~75cm、株間は30cmが目安です。植える時期は(地温が9℃を越える日を待って)なるべく早い方が良いでしょう。暖地は2~3月、北海道は5月上旬が基準です。
芽が出たら草取りを兼ねて土の表面を天気のいい朝に削ります。表士が乾いて地温が上がり、生育を促進します。培土は蕾のでる前に鍬で丁寧にしましょう。少々葉が隠れても2日に1枚新しい葉が出てきますから気にすることはありません。
茎葉が徒長しなければ病気は疫病、害虫はテントウムシダマシ(ニジュウヤホシテントウ)くらいです。無農薬でも穫れますが、防除をするときは疫病には銅剤(安全です)をなるべく低濃度で丁寧にかけて下さい。
収穫は葉が黄色く、茎が飴色になってからが良いのですが、早生品種は植え付け後3ヶ月でほぼ完熟します。曇った日の午後が理想ですが、夏の晴天の日はなるべく早くイモを拾って下さい。 光の当たるとエグ味(グリコアルカロイド) が付き、イモの温度が上がると腐り易くなります。
注:
栽培技術の詳細については、『じゃがいもMiNi白書』の「Ⅷ 栽培技術」をご覧ください。